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オーストラリア
大木 奈緒子
神奈川出身
オーストラリア:Chelthenham Secondary College出身

「己に勝つ」
 
私は高校を卒業後、オーストラリアの大学に入学した。特に何を学びたいというものは無かったけれど、英語力を維持したかったのと、ネームバリューで選択した。大学ではじめて受けた授業は、忘れもしないAnthropology。200人はいたであろう講堂の中、遥か遠くで先生が一人、マイクを持ってスライドを映しながら何かしゃべっている。周りがひたすらノートテイキングしている中、私は何をノートにとればいいのか分からず、そもそも先生が今何について話しているのかを理解するのが精一杯。これではついていけないと思い、授業後に先生にその旨について話をしに行っても、その先生の英語がコテコテのオーストラリア訛りで何を話しているのか全く分からない。泣きつこうと思って行った留学生オフィスには人がいないし、どこへ行けば助けを得ることができるのかをどこで聞けばいいのかも分からず、散々だった。『これはまずい、予習無しではクラスについていけない』と痛感した私は、次のInternational Businessのクラスのために何時間もかけて予習をし、授業に挑んだ。その日の授業はグラフの読み方からはじまり、「これなら分かる!」と、他の学生と同じように必死にノートをとり、授業を理解できることへの喜びをかみ締めていた。しかし、いくら経っても私が予習していった内容が出ない・・・。「あれ?おかしいな」と思いながらも、最後までノートをとり続け、完璧に内容を理解し、スッキリとした気持ちで授業を終え、席を立った瞬間に、周りの席の人たちの教科書にSTATISTICSと書いてあるのを見て、私は退学を決意した。
 オーストラリアの高校の2年間で英語力を伸ばしたと思っていた私は、大学でもついていけるだろうと高をくくっていたけれど、リサーチの方法や正式なペーパーの書き方など、大学で学ぶにおいて必要な知識がほとんどないことに加えて、入学時に安易に専攻を決めてしまったことに気づいた。オーストラリアでは1年目から専門課程に入るため、幅広く学ぶことができない。自分には専門課程に入る前に、もっと幅広い分野での知識が必要と感じた。そうしてアメリカ留学を考えていたときにNICを見つけ、一ヶ月後にはヘッドスタートを受けていた。
 NICに入って良かったこと、それはペーパーの書き方をしっかりと身につけられたことや、勉強の習慣がついたこともあるが、何より周りが皆真剣に目標に向かって頑張っているということ。周りが頑張るから自分も頑張り、それでまた周りも頑張る。この相乗効果は私にとって、予想外の副産物だった。私にとっては急がば回れ、アメリカで留学する前の準備として、これ以上のものはないと思っている。


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