|
|
|
同窓生インタビュー
<2004年>
荒井隆寛さん NIC第14期生 富山県立新湊高校出身
マンチェスター大学心理学部
Where there’s a WILL,there’s a WAY !!
“意思あるところに道はあるよ”
|
|

「今はパイロットを目指してます。」日が暮れ始めた雨のマンチェスターの、人もまばらな学内カフェテリアでそんな夢をおだやかに語る荒井さん。もともとは別の道を目指していたという過去、現在、未来について語ってもらいました。
最初は犯罪心理学を学んで警察で働こうかと・・・
映画「交渉人」って観たことありますか?人質を取って立てこもる犯人と様々な駆け引き・交渉をする「人質交渉人」の話です。武力を行使するのではなくて、より安全な解決策を「コミュニケーション」で導き出そうとする・・・。高1のときにこの映画を見て、そんな仕事に憧れました。それで犯罪心理学を学んで警察で働こうかなと考えるようになりました。アメリカの警察では既に名の知れた役割で、日本でも近年、少年によるバスジャック事件などを背景に注目を集めているらしいです。 留学を考えるようになったのは、その犯罪心理学について調べていると、論文に英語のものが多かったんですね。それで、どうせ勉強するなら翻訳されたものを読むのではなく、原文から学びたいと思うようになったんです。また、その分野に関する出版物の著者を調べても、アメリカで教授をされている方が多かったので、そんな方々と話をする機会がある環境で学びたいとも思いました。 でも今は犯罪心理学ではなくて一般的な心理学を専攻しています。これは、すでに心理職に就いている友人が「最初から専門領域を絞りすぎると後で修正が効きにくくなるから、一般的なことから学び始めた方がいいよ」とアドバイスしてくれたからです。
イギリスを選んだ理由
留学を決めた当初は、両親に反対されましたね。それでも留学の夢を諦められなかった自分に、両親が1つの課題を与えました。それは、「英検2級に受かること。」両親は、理想を見過ぎがちな自分に現実を直視させ、目に見える努力の結果を要求したのだと思います。1回目の試験では、惜しくも1点足りなくて落ちてしまいました。しかしながら、2回目の試験では、見事合格することができました。留学への夢を捨て切れなかった自分・・・ 性格に例えるならば、負けず嫌いな所が功を奏したのかもしれませんが、あのとき、僕は留学への一枚の切符を手に入れることができました。 イギリスにした理由ですか?イギリスにした理由ですか?もともとはアメリカへの留学を考えていたのですけが、NICのスタッフの方々から、「イギリスの大学では、3年間を専門分野の勉強に専念できるし、アメリカと比較してもより深い内容を学ぶことができる」というアドバイスをもらって、‘心理学=アメリカ’の概念にこだわらない選択をする勇気を持ちました。それに加えて、僕がNICに在籍していた2001年、アメリカでは同時多発テロなどで治安面が懸念されていたので、両親の想う気持ちのことも考えた末、イギリスに旅たつ決心をしました。
マンチェスターでの大学生活
大学で必要とされる勉強量は、想像以上に多いですね。だから、最近は勉強の仕方にも気を使うようになりました。基本的なことですが、覚醒しているときに勉強する。眠いのを我慢しながら勉強するくらいなら、一度、睡眠をとった方が記憶力はいいですから。また、時間を設定してそれだけに集中する。つまり、音楽を聞きながらの勉強も避けます。そしてそれらは、数々の科学的研究結果に裏づけされた認知心理学の基本的な例でもあります。心理学って文型の分野に思われがちですけど、実は科学的な概念も多く含んでいる学問なのですね。 一方、これは心理学ではないですけど、本を全部読む必要はないということ。課題で出される読書量はものすごく多いから全部読んでいたらとても時間が足らないですよね。だから教授に聞きに行くのです。「どこを読めばいいのか」と。そしたら教えてくれますよ。「こことここは読んでおけ」ってね。こうやって教授とコミュニケーションをしていくうちに、自分にとって特に興味がある分野がでてくるから、節約された時間をその分野のために使うことも出来るのです。
今の夢はパイロットになること
もともとの留学のきっかけはこれまで話したような感じだったんですけど、実は今の夢はパイロットになることに変わっているんです。そのきっかけは、イギリスへ向かう飛行機からの‘空の景色’でした。一万メートル上空から見た日の出の空の美しさは、今でもはっきり覚えています。そして、着陸態勢になって徐々に高度を落とす飛行機・・・ そのとき窓の外から目に入り込んできた光景にも惹かれました。イギリス特有のレンガ造りの建物です。このとき、飛行機からとはゆえ、文化によってまったく異なる景色に魅了されました。それで少しずつ‘空の世界’に憧れるようになったのです。 その後、イギリス・カンタベリーのファンデーションコースに在籍していた時に、セスナのトライアル飛行で操縦させてもらえる機会があることを知りました。このとき、自分はもうすぐ20歳の誕生日を迎えようとしていたので、節目の記念に 「自分で操縦してみたい!」って思いました。もちろん免許はないからインストラクターが隣にいて、上空で少しだけハンドルを握らせてもらっただけですけど・・・ すごく感動しました。言葉には言い表せない、ってこういうことなのかな。
空から見下ろす地上。 建物が平面に見える世界。 飛んでいる鳥を上から眺める世界。 聞こえる音は、エンジンの音、教官の声、無線の音、そして、風・・・。
これらは、地上にいるときには想像できない世界です。そして決心しました。これを一生の職業にしてみたいって。 もちろん、今勉強している心理学という「学問」も好きですよ。前にも述べましたが、「認知心理学」にすごく興味を惹かれるのです。調べてみると、フライトシュミレーターは心理学の知識も使われて設計されているらしいのです。つまり、航空学に心理学の知識を活かせる部分はきっとあると思うのです。そのために、これからも今の大学での勉強をしっかり頑張ろうと思います。時々空を眺めながら・・・
「人質交渉人」からパイロットへ・・・。将来の夢に向けて大旋回した荒井さん。一見、無謀に思えるかもしれませんが、何も夢がなくフリーターへの道を選んでしまう学生が多い中で、自分の夢を明確にすることは大事なこと。Where
There’s a Will, There’s a Way!!
“意思あるところに道はあるよ” 荒井さんは自己の座右の銘そのままに、今を突き進んでいました。
マンチェスター大学 http://www.man.ac.uk/
|
|
| >第14期生トップに戻る |
|